考えは深く、悩みは浅いほうがいい。

 8月公演「遥かなるミドルガルズ」の制作発表会&チケット即売会、

和気藹々のうちに無事に終了しました。お越しくださいました皆様に御礼申し上げます。

さてさて、それが何?という話ですが、煙草について最近考えたことを。

ぼくは遥か昔に禁煙したので他人事だが、絶対にやめないと思われる友人が数人いる。

だが、弁護というわけでもない。

厚生省が禁煙したら年間15万円浮く、というキャンペーン。それに、有害だという表示。

この国は、いや世界は根本から狂っているんじゃないか?牛や豚を喰らいながら鯨はかわいそうだという。

絶滅するから?人間が喰らい尽くして地球から消滅した種なんてどれだけいることか。

ぼくの大好きなドードーだって17世紀に喰らい尽くされて、絵本の中にいるだけだ。

 おっと、暑くて脱線した。煙草の話だった。

密売品でもなく白昼堂々と売られている嗜好品の、

それも税金のバカ高い煙草の何処が15万円浮くという思考とつながるのだ?

15万円浮いたから幸せだという発想をする役人のビンボー人を見下したようなキャンペーン。

少なくともぼくの友人は、そんな貧相な思想の持ち主ではない。

彼らの幸せは煙りをふかして楽しむことだ。15万浮こうが命が10年縮もうがどうでもいいのだ。

消費税を増税する前に、もっと煙草や公営ギャンブルを宣伝したほうが税収は増える。

競馬だって、掛け金の25%をピンはねしているではないか。

庶民は75%を取り合っているんだ。誰が涼しい顔で避暑地の別荘で笑っているか、

考えなくてもわかるだろう。

さあ、今日も楽しい芝居を作るために、汗を流して稽古に励むのだ!

忘れるな、人間は絶対、確実に、死ぬために生きているのだ。

だから、一瞬の輝きを永遠に変える努力をする。

ぼくにとっては、それが舞台だ。

制作発表会

緊急のお知らせです。 

 明日、7月30日は「遥かなるミドルガルズ」(8月21日~25日・シアターブラッツ)

制作発表会、エンディング曲「水平線をめざして」の歌とダンスを披露します。

会場は、六本木ライブハウスBeeHive。

19時から前売りチケット即売握手会も、1枚で全出演者と握手!

20時45分まで受付ますので是非お越しください。

 今日の稽古は明日初披露する曲の歌とダンスの仕上げです。

早朝、「”頑張ります”という言葉は聞き飽きたから結果を示せ」というメールが来た。

本当にその通りだ。他人に言わなくても、心に言い聞かせればいい言葉もある。

65回目の夏が近づいた!

 8月2日に生まれた。

ロルカだったかイヨネスコだったか、はたまたカルヴィーノだったか、

語呂が良くないからと誕生日の日付を好きな数字に変えて公表していたらしい。

らしい、というのは、誰だったか定かでないからだ。

ぼくは戸籍の名前は気に入らないが、誕生日の8月2日は好きなので正直に公表している。

身近に9月11日生まれが2人いた。

今回のカンパニーでトゥオネラという妖精を演じる五十畑愛(まなみ)嬢が、

何と9月11日生まれだった。3人になって嬉しくなった。

だから何だと言われればそれまでだが、

印象深い日付けが3人も揃うと、何だか感慨深いものがある。

何かのインタビューで、今テレビに映画にCMに油の乗った演技を見せる俳優の古田新太さんが、

脚本が面白くなかったら”よし、オレが演技で面白くしてやろう!”と思うし、

脚本が面白かったら”負けないように頑張ろう”と思う、と発言していた。

これが成功する俳優の条件だと、若い俳優は心に刻んで欲しい。

ぼくもたくさんの若い俳優と芝居を作ってきたが、

脚本に文句をつけたり疑問を呈した俳優で残っている者はいない。

たとえ理解出来なくても、素直に、懸命に演じた俳優は立派に活躍している。

もちろん、林先生の言われる通り成功には運が付き物かも知れないが、

失敗する者には共通の条件がある、というのはそういうことだ。

だから、若い俳優は、自分が理解出来ないことに拒否反応を示す前に、

自分の勉強不足、力量のなさを反省し、ただひたすら、愚直に向き合うことだ。

そうすれば、運もついてくる。65年も生きてきた本当の実感である。

じゃあお前は何でビンボーなのだ?と問うなかれ。

ぼくは好きで芝居を作っているのだ。

これで金持ちだったら、人生上手く行き過ぎというものだ。

それに、’70年に湧き上がった金持ちVS貧乏、’90年代の勝ち組VS負け組み、といった、

バカバカしい発想はそろそろゴミ箱に捨てようではないか。

目に見えない幸福を、どうして説明する必要があるのだ。

1年に1回でいい、世界中の人間誰もが笑顔になれる日がくることを、

ぼくは切に願う。

過去へ辿る夢の小路

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 半径500メートル以内を転々と、30年間に6度も引っ越ししながら暮らしている。

昨夜は稽古の帰り、久し振りに大通りから違う路地を遠回りをしてみた。

30年前ふらりと立ち寄った居酒屋は後もなく、

評判の良かった小さなステーキハウスも見知らぬ店に変わり、

懐かしい路地を歩くつもりでいたのに当てが外れた。

いくつか路地を抜けると、薄闇の中に見覚えのあるビルが見えた。

私道の看板を見逃したらしく、古い民家の前で行き止まりになった。

引き返して振り返ると、見覚えのあるビルは消えて、闇が広がっていた。

背中に冷たいものが走ったが、こんな錯覚はよくあることだと自分を納得させて歩いた。

半年前に骨折した右足の甲がピリッと痛んだ。

一旦大通りへ出ると、往来を行き交っているはずの車が一台も見えなかった。

また背中に冷たいものが走った。まさか夢を見ているのでは、と、

左手を見ると赤信号に車が数台停まっていた。

そこは見慣れたいつもの街並みだった。

過去へ辿る路など、捜してはいけない。

今を懸命に生きるのだ。

稽古の合間に

暑中見舞いを書いている。

今年はハガキを作らなかったので、封書にした。

8月公演のフライヤーもあがってきたので、同封している。

暑中見舞いや年賀状で近況を確かめ合う遠方の友人には、

書きたいことがあり過ぎて困る。

携帯電話を持つことさえ拒否する友人も何人かいる。

昔通りの生活をすごしたいというのが彼らの主張だが、

肩身の狭さも苦にならないようだ。

ぼくのように、すぐ新しいものに飛びつく性格からみれば、

それはそれで感心する。

「いまどき」という言葉があるが、これだけ時代の変化が早いと、

「いまどき」も、すぐ古びてしまう。

だから、ものごとの本質を見極める努力が大切だ。

すぐ古びて消えてゆく「新しいもの」と、

色あせずに残る「新しいもの」がある。

脚本のセリフひとつにも、それはある。

年賀状も暑中見舞いも友人が出来てから書き始めたので、

もう60年になる。死んだら書けなくなるのが悔しいので、何か方法を考えている。

父は長生きして、手紙を書く友人たちが居ないのを嘆いていた。

若い友人たちも、死んだぼくから毎年暑中見舞いがくるのは迷惑かもしれない。

そんなことを考えながら書いているので、筆が進まない。

七月中に出さないと、残暑見舞いに書き換えなくてはならなくなる。

さあ、今日からようやく出演者が勢ぞろいする。楽しい稽古になる。

政治家の仕事

 参議院議員選挙投票に行ってきた。

当選は難しいだろうと思いながら名前を書いた候補者が当選した。

門外漢だが、一言いいたい。

政治家の仕事は、憲法を変えることではなく、

国民が笑顔で暮らせる環境作りに尽力することではないだろうか。

憲法改正を声高に叫ぶ輩に一票を投じる人の根拠はどこにあるのだろう。

ぼくらは娯楽提供者として作品作りに精進する。

ぼくの一票を投じた候補者には、主張を貫いて頑張ってもらいたい。

無謀な戦争を体験して、たとえ戦勝国の庇護下にあったとしても、

60数年間戦争に参加しなかった(参加出来ない憲法をもった)日本人は聡明で賢明だと信じたい。

彼の戦争に反対して非国民呼ばわりされた父に、あの世で顔向け出来ることはやっておきたい。

何よりも、笑顔であふれた国は素敵だ。血脈は受け継がれてゆくことを忘れてはいけない。

政治に口を出すなと云われた父親の遺言を破ったわけではない。

一票が無駄にならなかった結果を知って、

ぼくは子供たちに受け継がれる素敵な芝居を作ることに邁進しようと、

あらためて思ったのである。

暑中お見舞い申し上げます

2013年の夏も盛りとなりました。

ブログをご覧の諸君には、暑中お見舞い申し上げます!

8月公演「遥かなるミドルガルズ」の稽古に入って2週間、

出演者の数人が他劇場で公演中のこともあり、

全員参加での稽古は今週からになります。

演出家は、こういう間の時間もあれこれ考えが湧き、楽しいものです。

彼女ならこういう芝居を作ってくれるだろう、とか、

あそこはこんな演出もあるな、とか、

秋の夜長ならぬ真夏の深夜に演出ノートは埋まっていきます。

今回は、出演者同士のカンパニーノート、演出家と出演者の意見交換ノートが、

稽古を盛り上げています。カンパニーノートは公開しますので、お楽しみに。

ハーフムーンの夜に

  読みたい小説があったので、駅前の書店まで下駄を鳴らして歩いた。

昨日までにくらべて涼しい夏の夕暮れ、目当ての本を手に入れた帰り道、

まだ明るい空を見上げると、中天にくっきりとみごとなハーフムーン。

家に帰るのが何だか勿体ない気がして、

公園のベンチに腰を下ろして新刊のページを開いた。

明るい夕暮れ、空にはハーフムーン、涼しい風の吹く公園のベンチ、

時と場所は違うが、数十年前に同じような体験をした。

デジャブーにも似た強烈な幻視が脳を襲った。

あの日は、ぼくの帰りが遅いのを心配した同居人が迎えに来た。

彼女はぼくを捜すのが得意だった。

何処に行っても捜し出すからと自慢していた。

あれから数十年が過ぎた。

季節は巡り来て、月は満ち欠けを繰り返し、ぼくは今日も生きている。

増えるのは命日の数とは、人生の皮肉に他なるまい。

生き残るぼくは、精一杯舞台を作る。

「遥かなるミドルガルズ」シアターブラッツ公演8月21日~25日

 予約ページURL https://ticket.corich.jp/apply/47590/003/
携帯用 http://ticket.corich.jp/apply/47590/003/

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