重苦しい想いを打ち破るには?!

 稽古も制作も大変だが、現場は明るいし、

前向きな姿勢でがんばる少女たちの瞳は輝いている。

鬱というほどの重さではないが、しっかり晴れてくれない天気のような、

もやもや感がぼくの胸を圧迫する。

睡眠不足とか不規則な食事とか、要因をさがせば指に余るほど出てくる。

しかし、それはいつものことで、何かわけのわからない重苦しさは身体の変調ではない。

大空に深呼吸をしてみる。

笑顔を作ってみる。

両腕を高くあげてみる。

うん、すこし楽になった。

足の骨折から3ヶ月が過ぎようとしている。

そろそろ、鈍った身体を鍛えなければと思う。

そうだ、徐々に前向きになってきた。

昨日の悪夢は忘れよう。

花の雨

 桜の満開は四月になってからだろうと思っていたら、

東京は慌ただしく開花して早くも満開、

週があけて花の雨、窓の外に音がする。

風情のある雨なら桜も我慢出来るだろうが、風も強そうだ。

夜が明けたら、無残に散っているのだろう。

数年前、国立劇場で風流陣を踊った。

山をおりた風の神が、梅、桃、桜の可憐な花を散らして去る、

演題の通り風流な舞であった。

歌って、踊って、芝居をしての人生は、

傍からみると風流に違いない。

その通りである。金儲けにも出世競争にも縁のない、

風流だが貧乏な人生である。楽しんでいるのだから仕方がない。

今宵は、地獄のように熱い珈琲を淹れて、花の雨を心ゆくまで満喫しよう。

アイドルユニットじゃないって!

何度言っても解ってくれないひとがいる。

少女人形舞台は、劇団の若手女優で始めた演劇ユニットである。

だから、芝居もするしダンスもパントマイムもするし、

歌もユニゾンじゃなくちゃんとコーラスを入れる。

そして、ミュージカルにも参加する。

いつかはぼくの手を離れるときが来るだろうが、

今は人気よりも実力をつける時期である。

そして、

少女人形舞台はパリをめざす。

パントマイム、マリオネットダンス、文楽人形の所作、

能の物語表現、限りなく幽玄の世界を作り上げるべく、

日々精進を重ねている。

 

吊り、スワン、眠り、オルゴール、薇、など、など、

少女人形舞台独特の代名詞が次々と生まれている。

新しい時代はすぐそこに来ている。

少女たちはバカじゃない。創作の苦しさも、楽しさも知っている。

 

 

4月24日~29日、銀座みゆき館劇場公演「ビデオショップドリーミング」に参加。

5月25日、江古田マーキー単独ライブ「幻奏の宴VOL.11」

原石が出揃った!(舞台ビデオショップドリーミング稽古初日)

 昨日は舞台「ビデオショップドリーミング」の稽古初日。

劇団員も含めて全員オーディションで選ばせてもらった少女たちは、

原石の輝き。歌唱指導をお願いした増村エミコさんが鋭くおっしゃった、

「お客様からお金をいただいてみせるのよ」から始まった稽古。

そのとおりである。公演は発表会ではない。

「そこんとこ、よーくわかってね」と言うのは、魔女イメルダのセリフ。

本当に初々しいキャストが揃って新しいカンパニーがスタートをきった。

公演初日の幕が上がるまで、光り輝く宝石に磨くのがぼくの仕事だ。

振り付けは劇団MMCの佐藤美奈子さん、社交界ダンスは西本美和さん。

作曲の神津裕之さんも珍しく?稽古初日に駆けつけてくれて、

これはもう成功間違いなし。と、ひとり喜んだ。

さあ、今日からびっしり稽古をつけよう!

朝倉薫の少女人形舞台

 スタッフと4月公演の打ち合わせ中、

少女人形舞台の話になった。

今回も集団で登場するが、

ぼくの脳内で繰り広げられる少女たちの宴を具現化するのが、

朝倉薫の少女人形舞台なので、決してアイドルグループではないことは確かだ。

演じる少女たちにも、それは伝えてある。

彼女たちもアイドルになりたくて少女人形舞台に参加したのではないから、

簡単に伝わる。別にアイドルをめざす少女たちを卑下しているのではない。

似て非なるものなので、アイドルファンの方も楽しめる要素もあると思う。

何が言いたいかというと、ぼくが欲しいのは朝倉薫的な創作家ではなく、

朝倉薫の作品を楽しんでくれる表現者とスタッフなのだ。

これを傲慢だと思う人は別なところで別なことをやればいい。

楽しくない人がいると楽しくなくなる。以上、心の苛立ちを吐露してしまった。

嗚呼、いつまでたっても青二才だ。

高取英の脳内漂流

 1970年代生まれの少年少女に絶大な支持を受け、

その後のアニメ系サブカルチャーの方向性を決定づけたといっても過言ではない、

月蝕歌劇団「聖ミカエラ学園漂流記」作・演出 高取英の2013年版舞台を観劇させていただいた。

高取英の魔法は、小劇場を宝塚大劇場に変えてめくるめく背徳の美学に誘い込む。

「さあ、ぼくの脳内を旅してごらん、ただし、迷子になっても知らないよ」

森永理科演じる背中の羽根をもがれた少年の絶叫から、ぼくは高取英の誘う声を聴いた。

30年前に書かれた戯曲は、色あせるどころか凄みさえまして観客に問いかける。

高取英が呪文を唱えれば、地中海は見事に割れ、エルサレムへの道は開くだろう。

しかし彼は嘲笑うかのように、神に祈りを捧げる少年たちをアフリカの奴隷商人に売り渡す。

彼の、アングラ演劇の魔王たる矜持である。高取英の脳に迷い込んで、さまよい、

ふらふらになって吐き出されるとき、ぼくらは魂をすっかり洗われて、

それが地下の劇場でみた一夜の夢舞台だったことを知る。

そこに手品はない。高取英という選ばれた物語作家の魔術である。

彼を神話作家と呼べばきっと否定するであろうが、紛れもなく神話作家の一人である。

神話作家

 小説での幻想譚は行き着くところ神話となり、

貶められることなく昇華する。

ひとたび映画や舞台にうつし変えられると、途端に色あせ、

ファンタジーと呼ばれ、どれほど巧妙に手を加えられようと、

色物扱いで、許してはもらえない。

 悲しいかな。評価を求めるなら映画で幻想を描くことは禁物となるのだろうか。

ぼくが映画「千年の愉楽」を楽しみにしたひとつに、

女郎屋の裏の桜の木に首をつって死んだ三好の背中に彫られたみごとな龍が、

ゆっくりと背中を離れ天に昇ってゆく様を描写したくだりの息を飲ませる小説の迫力を、

どう見せるのだろうかという期待があった。

しかし、そんな幻想を映像にすれば、

どんな風格ある映画も一連のファンタジー映画になってしまうであろうことも予測できる。

物語の始まりは神話である。そして、ぼくはその終末も神話であるに違いないと思っている。

相変わらずファンタジーばかり書いては上演し続けているぼくは、最近映画への想いが強くなった気がする。

 

千年の愉楽

 中上健次の小説「千年の愉楽」が、若松孝二監督の遺作となってしまった。

ぼくは文化庁から助成金など貰ったことがないので、

若松監督の”映画作品に助成金なんか出す必要はない。それより小さな映画館を助けろ”

という主張につよく共鳴していた。

 中上健次の小説は、アセチレンガスのにおう神社の境内で、

見世物小屋を覘くような怖いものみたさの魅力を秘めた、

その実、人間の血の根源をえぐる鋭い文化人類学的傑作ばかりである。

小説と映画は別物だ、といってしまえばそれまでだが、

小説のうっすらと眼をあけて読めば何やら揺らめいて見える息遣いが、

時間に制約されたフィルムの切り落としも含めて、

暗い映画館で見えなくていらだつことがある。

原作を読んでいなければ何事もないのだろうが、

原作物の映画を観るのは、かなり厄介だ。

それでも観たくなるのは、若松孝二監督の魅力であろう。

映画も芝居も、この世とあの世の境目にあるのが面白い。

出演者決定!

四月みゆき館劇場公演「ビデオショップドリーミング~ニューヨークの魔女~」

出演者が決定した。これ以上は望めないフレッシュなメンバーが集まった。

[出演]

綾紗二コール(イメルダ役)中庭ひなこ(ベティ役)澤田樹里亜(アンナ役)紺谷 蘭(クリス役)

清水ひめ乃(カリン役:チェリー組)津田璃菜(カリン役:ピーチ組)

万葉(コリン役:チェリー組)西本早希(コリン役:ピーチ組)

佐伯いずみ(デボラ役:ピーチ組)主藤さき(デボラ役:チェリー組)

小林あずさ(エミリィ役:ピーチ組)萱沼千穂(チェリー組)

明莉(マーサ役) 青木 麗(フィリップ役) またか涼(ジョージ役)

少女人形(ピーチ組)

矢端佳穂(ヘレナ役)そよなほまれ(ケイト役)柏木亜優美(ニーナ役)伏見梨沙(フランソワ役)

少女人形(チェリー組)

中島亜加音(リンダ) 藤原未来(ローリィ役)AYANA(イングリッド役)梁島惇子(サラ役)

以上、ダブルキャストありで23名のカンパニーがスタートする。何と、平均年齢18歳!

幕が上がる4月24日まで、これが最期の作品のつもりで作り上げようと思う。

稽古が始まったら、個々に紹介するのでお楽しみに。

終わった…

4月公演ビデオショップドリーミングの改稿が終わった。

これで神津先生から楽曲譜面が来たら出演者に渡せる。

その前に3月16日の不思議な舞台の演出がある。

中野芸能小劇場にて、時空を超えたラジオ番組、

”土曜の午後はちょっとおしゃれなティパーティ”

レコードをかけるとステージにその歌手が現れてライブが楽しめる。

達智紗英、塩山みさこ、聖奈、3人のDJが聴取者のお便りを読みながら、

舞台は進行する。ゲストはキム・セホン、八反安未果、

ほかに、あっと驚くシークレットゲストが登場する。

11:00開演と14:00開演の2回だけ。

もったいないような公演だ。作・演出朝倉薫

お問い合わせは(株)ぱれっと(03-5575-8081)まで。